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2019年01月28日

三木アリッサ直伝。「会社員インフルエンサー」になる方法

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先日Business Insider Japanが、2018年に際立った活躍を見せ、2019年にさらなる飛躍を遂げることが期待される「Game Changer 2019」として、44名を選出しました。そのひとりに選ばれたのが、「イスラエル女子部」代表の三木アリッサさんです。

前職のイスラエル専門商社時代にマーケターとして輝かしい実績を残し、Forbes JAPANやNewsPicksで取り上げられるなど、多くの注目が集まっています。

昨年は、会社員ながら戦略的に「インフルエンサー」になり、その結果、本業で「過去最高売り上げの12倍」という数字を達成することに成功。どのような戦略でインフルエンサーになったのか、一般人にも役立つ話は得られないかと思い、インタビューさせていただきました。

プロフィール
三木 アリッサみきありっさ
イスラエル女子部代表/ライフイズテック株式会社 グローバル事業部
Forbes JAPAN「地球で耀く女性100人」最年少で選抜。1992年生まれ。早大在籍中に、プリザーブドフラワー専門ブランド立ち上げに参画し楽天No.1に育てる。卒業後外資系メーカにてその企業初・学卒女性マーケターとして従事。その後ベンチャー数社を経て、前職ではイスラエル専門商社で新規事業開発マネージャとしてHealthTech、EdTech、コネクテッドカー製品を担当。また、イスラエル女子部立ち上げ、延べ1000名に「イスラエル × 教育・起業」などテーマに講演。NewsPicks「テクノロジーの未来」お勧めピッカー。FNNプライムニュースなどでも執筆。現在はイスラエルで培ったグローバル戦略をもとに、ライフイズテック株式会社にて米国法人立ち上げメンバーに。
プロフィール
中村 洋太 なかむらようた
BizTERRACEマガジン副編集長
プロライター。旅行情報誌の編集とツアーコンダクターを経て、ライターとして独立。これまでに自転車で西ヨーロッパ一周、アメリカ西海岸縦断、台湾一周達成した他、東海道五十三次600km徒歩の旅も。詳細のプロフィールはこちら

「会社員インフルエンサー」は経営者にとってもメリットがある

中村
Business Insider Japanの 「Game Changer 2019」選出、おめでとうございます!本当に大活躍ですね!そして最近ご転職されたそうで。
三木さん
ありがとうございます! 今はライフイズテックという会社に転職しました。中高生にプログラミングを教え、彼らの可能性を最大限に伸ばすことをミッションに活動している会社です。グローバル事業部のメンバーとして、アメリカ法人のCEOとともにアメリカ法人の立ち上げに従事してます。
中村
アメリカ法人の立ち上げ!またすごいですね。ぜひ後半で詳細を聞かせてください!
三木さん
もちろんです!
中村

今回は、「会社員インフルエンサーになるには?」というテーマでお話を伺いたくて。

三木さんって、昨年一気に知名度が高まったじゃないですか。それってやっぱりイスラエル専門商社時代に会社員でありながらインフルエンサーになれた、というのが大きいんだろうなと思っていて。

三木さん
まさにそうです。
中村
きっと三木さんのインフルエンサー戦略をわかりやすく伝えられたら、多くの読者にとって有益な記事になると思うんです。
三木さん
いいですね。「会社員インフルエンサー」って、経営者目線でも自分目線でも、両方にメリットがありますよね。
中村
というと?
三木さん
まず、経営者は会社員インフルエンサーがいることで会社の告知をしてもらえるので、商材のPRだけじゃなくて採用やコーポレートブランディングにもつながってきます。
中村
なるほど。
三木さん

自分目線では、担当している商材の認知度が上がるので、営業も楽になります。

私は「会社員インフルエンサー」って、今後の経営手段のひとつとしてありなんじゃないかなって思いました。

中村

おもしろいです。三木さんが勤めていたイスラエル専門商社では、イスラエルの商材を日本マーケットに売っていたんですよね?

三木さん
そうです。もともとは、自動車関係のハイテク商材を売る、B2Bビジネスに強い会社でした。社員は40人いたけど、マーケティングやセールスやPRをやれる人材はほとんどおらず、SNSもない、予算もない。そういう状況下で、私はEdTechとかHealthTechなどB2Cの商材を任され、なおかつ「B2B商材くらいの売り上げを出せ」という難題が降ってきました。
中村
なかなかハードな・・・(笑)
三木さん
EdtechとHealthTechって、全然違う分野のものなのに、私ひとりでマーケもPRもやって、売り上げも出す。これは、普通の営業、普通のマーケティングをしていても無理だな~と思いました。でも商材自体は素晴らしいものだったので、「どうしたら日の目を浴びるような状態を作れるかな」というのが発想の起点でした。
中村
そこで「会社員インフルエンサー」という発想が。
三木さん

はい。そもそもマーケティングの方法って、企業が発信するメッセージなのか、個人が発信するメッセージなのかの、2つに分けられます。

この情報過多社会において、前者のプレゼンスの価値がすごく下がってきているなと感じていて。みんな、「どうせ売りにつなげたいんだろうな」という視線で見ちゃうじゃないですか。その点、個人のインフルエンサーにはすごく人気がある。

やっぱり個人の発信に対する信頼度がまだまだある社会だから、個人の発信をしていきたいと思ったんです。

中村
そういう背景だったんですか。
三木さん
それで、個人でインフルエンサーになりたいと思いました。よくよくこの市場見てみたら、まだ会社員でインフルエンサーという人は少なかったですし。

ニッチとメジャーを掛けあわせる

中村
具体的に、どういう行動を起こしたんですか?
三木さん
50代男性の多い会社で、いきなり「会社員インフルエンサーとして我が社の名前を出します」と言っても、反発があるだろうなと思ったんです。だから「まずはプライベートでやりたい」と言いました。「イスラエル女子部」というものを立ち上げます、と。
中村
そこで「イスラエル女子部」が登場するんだ。
三木さん

当時イスラエルに対して興味を持つ人は多かったけど、どこにリーチしたらいいかわからない状態だったんです。イスラエル業界に従事している方は男性が多いし、ユダヤ教などの宗教的なイメージも強く、なかなか近づきづらい業界でした。

その点、女性でイスラエルのことをきちんと語れる人がいなかったから、すごくよいポジションだなと思いました。

中村
まさにブルーオーシャン。
三木さん

さらに、ちょうどその頃、現イスラエル女子部メンバーの後藤と竹内が、単発のイスラエルイベントをやってたんですね。

そのイベントのバズリ方がすごくて、Facebookで700いいねがついたんです。なかなかイベント単体でこの数字になることはないので、これは面白い、と。

「せっかくやるんなら単発じゃなくて継続してイベントをやりませんか」と提案し、3人で「イスラエル女子部」を立ち上げました。

中村
そうだったんだ。
三木さん

とはいえ、「イスラエル」だけではニッチなんですよね。

ニッチだけでは人が集まらないので、戦略的には何かメジャーな接点を持たせる必要がありました。

具体的な話をすると、「働き方改革」、「理系人材育成」、「イノベーション」などが日本で今メジャーなテーマじゃないですか。これらに何かイスラエルと結びつけられないかなって考えたんですね。

中村
なるほど。
三木さん
そこで調べてみると、イスラエルって働き方改革に関して最先端国だったんです。出生率は3人を超えていてOECD加盟国でナンバーワン、なおかつ女性の社会進出もOECDトップ10入り、まさに家庭も仕事も両ドリしている国でした。
中村
すごい。確かにそう言われると、イスラエルに対する興味が一気に増します。
三木さん

つまりイスラエルだけみたらすごいニッチなんだけど、働き方改革という輪にひっかけたら、人を集められるんじゃないかなって考えたんです。掛け算なんです。

そして、ここまでが戦略なんですけど、さらに自分の原体験も重ねられると思ったんですね。

中村
原体験?
三木さん
実は私、イスラエル女子部を立ちげる直前に流産をしたんです。そのときに混乱して苦しんだんですね。「なんで今の社会って仕事と家庭、どちらかしか選べないのだろう」って。
中村
そうだったんですか。
三木さん

その自分の原体験が、イスラエルの話とピタッとハマったんです。「イスラエル式のイノベーションで、家庭も仕事も両ドリ」イスラエル女子部はこれをビジョンに活動をする団体であろうと決めました。

そしたらイスラエルについて包括的に話せるし、強いて言えばEdTech、HealthTechなどの自分の商材も説明できるかもしれない。

中村
おー、全部つながった(笑)
三木さん
だからまずは戦略を考えて、最後に自分の思いや原体験とリンクできるのか、というところですね。

プラットフォームでオンリーワンの存在になる

三木さん

でもイスラエル女子部を立ち上げるだけでは、まだインフルエンサーにはなれません。インフルエンス力を付けるツールを持たないといけません。

中村

ツール。

三木さん

SNSとか、Webサイトでもなんでもいいんですが、私はNewsPicksを選びました。330万人のユーザがいるので、ここでインフルエンサーになりたいと思ったんです。

中村

とはいえ、「じゃあ私このコミュニティでオンリーワンの存在になる」と思ったところで、そんな簡単じゃないでしょう。

知名度を上げていくコツやアドバイスは何かありますか?

三木さん

ここでも、やっぱりブルーオーシャンを狙うことなんです。例えばNewsPicksの場合、ユーザは20代、30代のビジネスマンが圧倒的に多い中でグローバルについて語れる人が少なかったんです。働き方改革について語る人はたくさんいたので、そこで戦っても仕方ない。

だけどグローバル、しかもイスラエルについて語れる人となると、ほとんどいなさそう。なおかつテクノロジー技術の分野で誰も話してなかったんです。じゃあここがオンリーワンだなと。グローバル×テクノロジー×イスラエルということをフックに設計しました。

中村

なるほど、いきなり働き方改革とか打ち出しても敵が多すぎたわけだ。

三木さん

そうです。若者というグローバル×テクノロジー×イスラエルで語れる人は男女で見てもいないし、なおかつNewsPicksは男性ばかりなので女性が目立ちやすい。

別に「女性」性を打ち出しているつもりはないですが、目立つというのはひとつの武器だと思うので。

中村

本格的にNewsPicksでコメントを始めたのは、何月くらいでしたっけ?

三木さん

2018年1月くらいです。

中村

具体的に、どんなことを意識していたのかな?

三木さん

どんな記事に対しても、「イスラエルでは・・・」というのを必ずひと言目に入れてコメントするようにしてました。例えばトヨタの記事なら「イスラエルのモビリティは・・・」、安倍首相が教育改革について語ったら「イスラエルの教育では・・・」とか。

中村

なるほど。そしたら効果がありましたか?

三木さん

しばらくして「お勧めピッカー」に選んでいただき、フォロワーがワッと増えました。この1年間では4500人くらいフォロワーがつきました。

中村

すごい数字。その結果、NewsPicksやForbesで取り上げられて、知名度がどんどん上がっていったわけだね。

三木さん

「三木さんだからできたんだ」とか「普通の人にはできない」と思っている人いっぱいいるかもしれないけど、意外とやってきたことは原理原則なんですよ。

まずニッチを狙う、そしてニッチとメジャーの掛け算をする。

中村

三木さんはイスラエルというニッチを選び、働き方改革やイノベーションなどのメジャーどころと掛け算をした、と。

三木さん

そう。そして次は、SNSでブルーオーシャンを狙って、オンリーワンになる。それだけです。

中村

人それぞれ何かしら強みはあるわけだし、「この原理原則を自分に当てはめたらどうなるだろうか」と考えたら、何かよいヒントになりそうだよね。

日本発のプログラミング教材をアメリカで広めたい

中村

最後に、現在のお仕事の話も聞きたいんですが。

三木さん

冒頭に話した通りライフイズテックという会社にいて、私が担当しているのはオンライン型のプログラミング学習教材なんです。

ロールプレイングゲームのように物語を進めながら、ゲーム感覚で課題をクリアしていく中で、経験値のように自然とプログラミングが身についていくという全く新しい教材です。昨年4月に発売してから話題になっていて、日経トレンディ「2019 年ヒット予測100」でも15位に選出されました。

中村

ゲーム感覚で学べるってすごいですね!勉強に対する抵抗感がなくなりそう。

三木さん

私はアメリカに渡り、この教材を現地で広めるところです。そのことによって、2つ大きな意味があると思っていて。ひとつは、日本の文化をアメリカに見せることができる。もうひとつは、次に挑戦する人たちを生む土壌にできると思っています。

中村

挑戦する人たち?どういうことですか?

三木さん

この教材制作には、ライフイズテックでプログラミングを教えている大学生メンターたちも携わっているんです。「あなたたちの作った商材がアメリカで売れている」ってなったら、彼らにとっての誇りやモチベーションにもなる。

結果として、日本でエンジニアに興味のある子たちをまた増やせるんじゃないか、と思うんです。

我々としてはこれまでの経験から見出した、全く新しい学び方をアメリカでも広めたいっていうのもありますけど、副産物として日本の文化も伝えられるし、日本にいる若い人材の元気づけになると真剣に思っていて、だからこそこの会社に入りました。

中村

なるほど。

三木さん

実は私の父もこの教材で勉強を始めて(笑)

中村

え、今おいくつですか?

三木さん

55歳です(笑)

中村

なんで始めたのか、理由が知りたい。

三木さん

今後の社会において、なんとなくプログラミングが必要だよね、ということは感じていたらしく。まだ塾に通うほどの必要性はないけど、これだったら楽しそうだと。

それに、この教材で学び終えたら、定年退職してもまだ働けますよ。自分のWebサイトを作れるし、誰かのWebサイトを作ってあげれば仕事になる。同級生のWebサイトでも作ってあげればいいじゃないですか。

中村

確かに。最後まで終わらすのに、どれくらいの時間がかかるの?

三木さん

基礎編40時間、応用編60時間、計100時間分の学習コンテンツです。週1でゆっくり学べば約1年。毎日学べば約数ヵ月〜半年と、自分のペースで進められます。

中村

へ〜。学べる内容は?

三木さん

カリキュラムは「JavaScript」「HTML/CSS」「Processing」「Shader」といったプログラミング言語を軸に、メディアアート、ゲーム制作、Webデザインと3つのコースを総合的に学習します。

中村

なんか、ぼくもやってみたくなってきた(笑)

三木さん

本当にお勧めなので、ぜひやってみてください!

中村

はい!今日はありがとうございました!アメリカで頑張ってきてください!

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